10年後の夢の話

 そうそう、この前、宋文洲さんがメルマガに書いてた記事の一節の話。これはFacebookでもシェアしたんですが、改めてブログでも書き残しておこうと思います。その時の宋さんのメルマガ記事はこちらです。


蕎麦畑: 宋文洲のメルマガの読者広場


 その一節というのは、“一年先のことも予測できないことはこの2、3年の世界現実で証明されました”というもの。こういう表現は、最近よく聞きますよね。スティーブ・ジョブズ「点と線」の話にも通じるところがあります。


 今回、宋さんは一つのエピソードとして、世界的な流れにおいては、近未来さえも予測ができないということを書かれていましたが、これは個人においても同じだと思うんですよね。


 よく「私の10年後の目標は・・・」とか言いますよね。就活などの時も、「あなたは10年後どうなっていたいですか?」みたいな質問をされることもよくあることです。そして、どれぐらい夢に対してのエネルギーを持っていて、それ向かってどう進んでいくかがブレイクダウンされてるみたいな・・・。


 でも、それはどうなんでしょうね?もちろん夢を持つことは大事だし、僕もちっぽけながらぼんやりとは夢を持っているつもりです。でも、その夢や目標をハッキリ抱いて、それを計画に落とし込んで実行したら、その夢が叶うのかと言ったら、甚だ疑問を感じざるを得ないんですよね。


 だって、10年後の自分なんてどうなってるか分からないし、いま思い描いていることと違うことに興味を抱いているかもしれない。1年先の世界が見通せないのと一緒で、僕ら個人だって10年後はもちろん、3年後や1年後、下手すりゃ明日だって、何が起こるか分からないわけです。


 だから、僕はいつも思うんですよね。大事なことは、10年後ならその“10年後になったその時”に自分がやりたいと思っていることを、実行できる能力を今から身につけておくということだと。そして、その能力を身につけるには、いま自分がやるべきことをがむしゃらにやるしかないんだと。


 そうがむしゃらにやる中で、いろんな人と出会ったり、いろんな考えや価値観に触れたりして、いろんな方向を向いたり、横道にそれたりしながらも、自分の将来は形作られていくんじゃないかと思うのです。


 「夢をハッキリ持って、言葉に書いて、スケジュールに落とせばうまくいく」的なことを言う人は大勢います。有名な某大手飲食店の創業者なんかはよく言いますねwまあ、それはそれで大事なことなのかもしれませんが、でもそれにちょっと疑問を抱く僕としては、夢を持つことは大事だけど、それはぼんやり描くくらいで良くて、それよりもその夢の方向に向かってがむしゃらに今を生きていくことが最も重要なことなのではないかと思うわけです。


 そして、その途中でのいろんな出会いを楽しむことで、自分の将来は作られるし、それが自分の“その時”やりたいこととマッチしていたら尚さら良いんじゃないかなって思うんですよね。僕は、学生の頃から友人や後輩によく将来の夢や目標に関しての相談を受けた際は、いつもこういう話をしていました。皆さんはいかがですか?