何でコントロールするかの話のメモ

 マネージャーにとって必要なことは、部下に対して、自分が意図することの方法論を指し示して「これをやりなさい」ということ(前者)ではなくて、部下が何かをやろうとした時に、それをやり遂げられるためのサポート体制を敷き、部下に能動的に動いてもらいながら成果を最大化させること(後者)なのかもしれません。


 例えば、どこか目的地に行くとしましょう。冒頭の文章で言う前者の場合は、マネジャーが部下に対し、どういう手段を使って、どういうルートで目的地に行くのか、全て決めてその通りに行かせるというパターンです。


 一方、後者の場合は、ある部下は車で行こうと決めました。それじゃあ、上司である私はカーナビ代わりになってあげる。でも、なるべく自分で考えてねというスタンスで接していくわけです。そして道中、明らかにこっちのルートの方が良かったり、間違った方向に進んでしまった時にはルートを再計算してあげたり、先の道が渋滞していたりするような時には迂回ルートを教えてあげる。君がなるべく自分で考えてくれれば一番良いんだけど、でも目的地に着かなかったら元も子もないから、ゴールするまでのサポートとアドバイスはしてあげるよ。そんな感じですよね。


 しかも、この後者の場合、それは部下からはサポートする仕組みが裏に用意されていると気づかれずに、あたかも自分が能動的に動いて、自分で導き出した答えのように感じさせる。それが大事ですし、マネージャーの腕の見せ所だと思います。


 実はこういう考え方、営業の現場でもドンピシャに当てはまります。マネージャー、あるいは会社が、企業都合で作ったガチガチなプロセスを、営業員に有無を言わさず履行させるのが前者。


 一方、組織の方針のもと、部下なりに営業戦略を考え、行動に移すのですが、そこには、その営業活動をしっかりサポートする体制がバックグラウンドに用意されている。そして、そのサポート体制はやらされている感を感じさせるものでなく、営業員に気付きと成長を促すものでもある。それが後者です。


 とまあ、さっきお風呂に入っててパッと思い浮かんだので、整理とメモのためにブログにも残しました。ええ、とっても私的メモの要素は強いですとも。でもね、このことはとっても大事なことだと思うんですよね。ぜひ、マネジメントスタイル、そしてそれを支える仕組みの両面とも、後者のようなあり方でビジネスを動かしていきたいものですね。