秘密を守り続けるなんて無理なこったとWikileaksの流出事件を見て思った

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 米国の外交公電がWikileaksに流出したというニュースが話題を呼んでいますね。メディアで報道されている内容を一部見ただけでも、なかなかのヤバい情報が流出している様子が窺い知れます。


アメリカ外交公電Wikileaks流出事件 - Wikipedia


 それにしても、米国の機密情報さえもこんなに流出するとなると、もう情報において秘密を担保するなんてことは、もうかなり難しくなっていることが分かります。インターネットの登場で、人々は情報を発信しやすくなりましたし、受け手も簡単に情報得て、且つ、拡散できるようになりましたから、人間がどこかで手を離せば、瞬く間に世界中に情報が行き渡る、そんな状況になっているわけですね。


 日本でも数年前に様々な食品偽装の事件があり、企業の情報の隠蔽に対して厳しい目が向けられました。そうした教訓からか、最近はこうしたニュースをあまり聞かなくなった気がしますが、隠蔽とはいかないまでも、企業の中に隠されている情報は当然ながら多々あることでしょう。


 ただ、企業としても、もう考えなくてはいけないのは、社員や顧客に対して、情報を隠す時代、隠し通せる時代では無くなったということです。だって、アメリカの国家機密でさえ流出するんですよ。企業が、いくら隠そうとしても、そりゃあ無理ってもんですよ。


 もちろん、何でもかんでも開示しろというわけではありません。どこかの会社は、ホームページに社員の給与まで開示されているなんていう噂を聞きましたが、もちろんそこまですることは無いでしょう。


 しかし、法令に反することを隠したりとか、そういう世間的に見て悪とされるようなことを隠すことは、絶対にあってはならないですし、そんなことを隠したって、どこかでバレるのは時間の問題ですよね。


 一方、この情報を開示することに関してマーケティング的観点で言えば、今の時代、情報を発信しないことにはお客様から見向きもされなくなってしまう可能性も秘めています。


 お客様は、商品の購入を考えたり、あなたの会社やサービスに興味を持てば、インターネットで調べます。きっと皆さんもそうでしょう。ところが、そこで辿り着いたホームページがお粗末で、期待する情報が得られなければ、お客様が再び我が社に戻ってきてくれる可能性はとても低いものになってしまうわけです。


 以前は、企業と消費者との間に、情報の格差がありましたから、企業が情報を抱え込んでいることがある意味強みのようにもなっていましたが、今の時代はそんなことは通用しません。それとは逆に、情報を先に先に出していくことが必要になっているわけですね。


 ここ最近は、情報の取扱い方、情報の重み、情報の意味、情報の伝達手段、情報の拡散度合い等々、情報にまつわる事情が刻々と変化しています。そうした中で、守らなければならない情報は守り、開示すべき情報は開示するということの重要性はますます高まってきていると言えるでしょう。


 国も企業も人間も、嘘偽りのない真摯な姿勢が問われる時代なのではないでしょうか。ついて良い嘘もありますが、ついてはいけない嘘は、やっぱりついてはいけないのです。何か、よく分からない帰結になりそうなので(笑)、そろそろ終わりにします。では。


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